未完の地球儀
その頃の僕は、地球儀ってのは未だ未完成なんだって信じてた。
地球上の隅々までもが人間の目によって暴かれてしまっているなんて信じられなかった。
世界は限りなく永遠みたく何処までも拡がっていると思っていた。
だって、世界がそんなにちっぽけなものだなんてさ、まるで地球儀の緯度と軽度のラインが
鳥篭の格子の様に思える。
そんなんじゃ、やり切れないほどの居心地の悪さとうんざりするほどの閉塞感で窒息しちゃいそうだよ。 だから僕は、まだ誰も知らない未知の世界が存在しているってことに願いをこめて、
地球儀の太平洋の真ん中に、僕の想像の孤島をオレンジの色鉛筆で描き込んだ。

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